ザ・ブルーリー キュイレ The Bruery Cuivre
- 原産地:オレンジ・カウンティ、カリフォルニア州、USA
- スタイル:イングリッシュ・オールド・エール
- ABV: 16.2% (ボイジャー史上最高度数)
- 容量(瓶):750mL
- 価格:¥6500 (ボイジャー史上最高価格)
背景
今年でThe Brueryは7周年を迎えた。毎年、記念として特別なビールを作り、このビールは、7周年を記念して醸造されたイングリッシュスタイル・オールドエール。アメリカでは「7周年のギフトと言えば銅製品」という伝統的な慣習があり、それに則ってCuivre(フランス語で銅の意)と名付けられた。
作り方
スタイルの枠にとらわれずハウスベルジャン酵母を使用し、熟成にはソレラ・システムという熟成方式を用いた。ソレラ・システムとはシェリー酒などの熟成に用いられる方式で、下の方から古い樽を4段程度に積み上げ、最上段の樽に新しい酒を1/4程度注ぎ、その際に上の樽から下の樽に同じように1/4ずつ移し、新しいものを古いものと調合させながら熟成させる方法。彼らのアニバーサリーエールにおいては、過去のアニバーサリーエール全種と新しいビールがブレンドされる。すなわち、バーボン樽で熟成・保管され味わい深くなったこれまでの各アニバーサリーエールがCuivreという名の下に重なり合い、幾層にもわたる複雑な味わいを生み出すという事である。アニバーサリーエールというのは単なる言葉ではない。文字通り“アニバーサリー”エールというスタイルなのだ。
香り・味わい
このビールをグラスに注ぎ、香りを嗅ぎ、口に運ぶというのは“ビールを飲む”という行為ではない。それはThe Brueryの歴史を感じるという経験だ。その味わいも言葉にはし難い複雑さを孕むが、あえてそれを言葉にすると、香りはバニラ、オーク、バーボン、焦がしたシュガー、醤油、ラズベリー、レーズン、プラム、紹興酒、ミルクチョコレート、ラムのニュアンスなど様々なアロマが顔を出す。味わいはダークフルーツ、ミルクチョコレート、バニラ、オーク、シュガー、モラセス、バーボン、ライ麦パン、アップル。味わいの最初は程よく甘くて、途中はほんの少しの酸味が出て、そしてフィニッシュに少しのホップの苦味が出る。実際の度数が高いけど、以外とすごく飲みやすい。これはうまい。
正しくセラーリングをすれば10年単位で熟成が可能。例外的なほどに複雑なこのビールは、彼らの7周年を祝うのには完璧なビールだろう。