ベルギービール:The Trappists


オルヴァル修道院

次回のクラスでベルギービールを紹介しますので、その前にベルギービールに大きな存在、「Trappists」について説明します。

日本語で言うと、「トラピスト会」、カトリック教の中で、なかなか厳しい感想修道会です。「厳律シトー会」とも呼ばれるそうです。この会は世界中に170カ所の修道院があります。トラピスト会のメンバーたちが修道士として修道院に住みます。修道院はヨーロッパを中心に位置していますが、日本にもトラピストの修道院が3カ所あります。

修道士たちの日常生活について詳しく分かりませんが、「生活に余計なことをしない」というのがトラピストとしての基本的なルールだと言えるでしょう。ある修道会は沈黙の誓いがありますが、トラピスト会はそこまで厳しくないです。話してもいいですが、本当に必要な時でしか話しません。

修道院での生活を送るために、多くの修道院はものを作って売ります。トラピストチーズが結構有名で、熊本でもいい店に置いてあると思います。

トラピスト会は禁酒ではないので、7カ所の修道院はビールを造ります。その7カ所の中、6カ所はベルギーにあり(Chimay, Orval, Westmalle, Rochefort, Westvleteren, Achel)、残りの1カ所はオランダにあります(La Trappe)。この修道院は商売や自分のパーティーのためにビール造っているというわけではなく、ただ修道院の通常運営経費を賄うためにビールを造っています。その経費が賄えるビールの量しか造りません。従って、他の醸造所より産出がやや少ないです。

左から:Achel, Westvleteren, Orval, Rochefort, Chimay, Westmalle, La Trappe

儲かるために造られているではないにも関わらず、トラピストビールにすごくこだわって、本当に質が高いです。値段もちょっと高い方ですが、味がとても深くて美味しいです。トラピストビールも、いいワインのように、長く寝かせたら味がよりなめらかになって、さらに美味しくなります。

トラピストビールの中で、一番手に入れやすいのはChimay(シメイ)です。Chimayは3つのスタイルがあり(ラベルが赤、白、青)、熊本のゆめタウンや鶴屋で1本450円ぐらいで買えます。鶴屋の地下やランマルシェでたまに他のトラピストビールが置いてあります。西銀座通りにある「オーデン」というビールホールには、確かにRochefortかWestmalleがありますが、1本1000円以上で結構高いです。

左から:Chimay Bleue (Blue) 9%, Rouge (Red) 7%, Blanche (White) 6%, Chimay専用のゴブレット, Doree (Golden) 4.8%(修道院と近くのレストランでしか飲めない)

Westvleterenという修道院のビールがいろいろなビール関係の組織に「世界一美味しいビール」と何回も選ばれたことがありますが、最も手に入れにくいトラピストビールです。今まではWestvleterenは修道院でしかビールを売らなくて、しかも買える量がi厳しく限定されているので、海外で本当にレアなビールです。私もまだ飲んだ事がありません。

次回のビールレッスンに2種類ぐらいのトラピストビールを用意しようと思っています。決まったら、またここで公開します。

今度ブログで、ベルギーの独特なビールスタイル、「Lambic」について紹介したいと思います。よろしく!

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